毕业论文课题相关文献综述

１.『妖怪学新考―妖怪から見る日本人の心』 小松和彦 小学館　2000 年　民俗社会には数多くの妖怪や魔(生霊怨霊呪詛憑きもの)あるいは異界に棲む多くの妖怪たちが活動している。

多くの子どもたちを恐怖させた口裂け女の騒動もまだ記憶に新しいところである。

科学文明が現代社会に生活する人々に浸透しているにもかかわらず、こうした怪談を生み出す心性を日本人は今日なお持ち続けている。

小松和彦が書いた『妖怪学新考―妖怪から見る日本人の心』において、妖怪や魔を究明することは、この母胎である民俗文化の仕組みや民俗的思想様式を探ることであり、古代から現代にいたる日本人の生き方に触れることを意味している。

本書は、数多くの「妖怪」を並べ、現代の生活空間の中に隠されている空間―「闇」の領域から解明し、日本人の心のあり方を研究する。

　２.　『妖怪の民俗学』　宮田登　筑摩書房　2002年　宮田登が書いた『妖怪の民俗学』において、妖怪はいつ、どこに現れるのだろうかという問題を検討する。

「都市の周辺」「たそがれ時」「若い女性」などはそのキーワードである。

本書の内容は、「妖怪のとらえ方」という妖怪の定義を論じたものを除けば、ほとんどが妖怪と空間との関係性を論じている。

特に「化け屋敷」に関して、多くの事例をもとにその背景などを分析する。

それを踏まえて、妖怪のトポロジーとして辻や橋といった妖怪の出現しやすい空間の一般的な分析を試みている。